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不快な「ビリッ!」から身を守る!静電気対策

弊社月刊情報誌「honoca(ほのか)」11月号でご紹介した「不快な「ビリッ!」から身を守る!静電気対策」について、さらに詳しいお話をうかがいました。


静電気のこと、もっと知ろう! 知って防ごう!
 
今回お話をうかがった信州大学繊維学部教授の木村先生は、静電気帯電防止繊維のスペシャリスト。
静電気の不快感や、静電気による思いがけない事故を防ぐため、日々、さまざまな実験や研究を行っています。
私たちにとって、とても身近なのに、意外に知らない静電気。
実はなかなかに興味深い情報がいっぱいです。
 
●不意に起きる「ビリッ!」「パチッ!」は3000ボルト?!
 
本誌「honoca」でもお伝えしていますが、車や玄関ドアなどに触れたとき、突然感じる「ビリッ!」「パチッ!」の瞬間、電流はほとんど流れていないものの、その電圧はなんと3000ボルトにのぼります。
AEDの電気ショックで、心臓のはたらきを促すのに使われる電圧が1200~2000ボルト。
それよりずいぶん大きいわけですね。
 
人が帯電することにより感じる電撃の程度は、次の表の通り。
できることなら、静電気のショックとは遭遇したくないものですね。


ちなみに、落雷時の電圧は、ケタ違いの200万~20億ボルト。
命にかかわる電気です。
最近は秋や冬に落雷が発生することもありますので、天気予報で「雷」の文字を見たり聞いたりしたら、十分に注意しましょう。
 
●注意! 静電気はこんな危険をはらんでいる
 
日常生活で遭遇する静電気で、ケガや命の危険にさらされることはめったにありません。
けれど、帯電しやすい環境、条件が整った場合、産業の現場では業務が滞ってしまったり、思いがけない事故につながったりする危険もあります。
 
次の表は、静電気によって起こり得る障害を示しています。

場合によっては日常生活にも支障がでそうですね。
特に、5000ボルト以上の電圧で帯電すると、火花が発生します。
ガソリン、シンナーなど引火しやすいものを扱う場合は要注意!
セルフのガソリンスタンドでは、給油前に必ず除電パッドに触れましょう。

●静電気が起きやすい素材
 
静電気(帯電現象)は、異なる素材の物質が接触し、摩擦されると必ず起こる現象です。
その起こり方は、物質の特性によっても、温度、湿度によっても、接触、摩擦の度合いによっても違います。
人が床の上を歩く際も、発生しています。

気温20℃、湿度20%(または23℃、25%)の状態で、いろいろな素材の床の上を靴を履いて歩いた際の帯電圧を測定したのが、次の表です。
「+」「-」の記号は、物質によって定まる電気のプラスマイナスです。
カーペットの上を歩くだけで8900ボルトものマイナスの電気を、またムートンの上を歩くと12000ボルトものマイナスの電気を帯びるわけです。
 
住宅の床材や敷物を検討する際、静電気が起きにくいことを考慮に入れるのは大切なことといえそうですね。

いずれの素材も、湿度が低い環境ほど帯電しやすい傾向があります。
ホテルや会議場、自動車内など、空気が乾燥する空間では静電気が起きやすいことを自覚し、対策を考えるのも重要でしょう。
 
●帯電防止素材は世界の課題
 
静電気による不快感を避けたり、静電気による事故を防いだりするために、1970年代から帯電防止繊維が世界で研究開発されるようになりました。
そうした繊維を活用したじゅうたん、カーペット、壁紙などのインテリアファブリック、靴底、作業服などが開発され、実用化されています。
とはいえ、まだまだよく知られているとはいえないのが実態。
先進の繊維テクノロジーで、あの不快な「ビリッ!」「パチッ!」から解放される日が待ち遠しいですね。